Elvin Jones氏の考察①
偉大なジャズドラマーである。ジャズを志すドラマーで知らない人はいないくらいだろうか。伝説的なドラマーであり、音楽家であり、芸術家であると思う。レコードでコルトレーンの『A Love Supreme』を聴くと、コルトレーンへの思いが伝わってくる気がする。僕はまだ気がする程度しか聴けていないのかもしれない未熟者なのだけれども、何度も聴いていると、毎回違って聴こえるのは僕だけではないはずだ。Elvinのドラミングのあまりにも心地よい流れ、自然体でいて、あの躍動。まだレコードでElvinが叩いてるアルバムは20枚くらいしか持っていないのだけれど、どれも個性がしっかりしていて、特に『Dear J.C』は芸術の域であると僕は思う。この人の音や、タイム感は唯一無二で、とても深いところにあるように聴こえる。ドラマーにとってtimeはとても奥深く、パルスをどうコントロールするかが、大きな課題であり、その上で、歌、グルーヴ、表現力、包容力、未来性、進行性、責任感、好奇心、その曲の持つ意味、共演者との会話、調和、発展など、おおよそ途方もないほどのカテゴリーを、数分の音楽の中で構築するのだから、Elvinの凄さには脱帽である。僕もジャズドラマーの端くれではありますが、日々、その様な事を考えて、毎日試行錯誤しております。終わりの無い研究、追求は、音楽家、芸術家にとって、大きな大きな魅力の1つです。
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