歳をとる

 20代の頃が昨日の事の様だったくらい、今は歳をとったと感じる。髪の毛は減り、白髪だらけになり、お腹も出て、歯も抜ける。シワも増え、周りの知り合いは大きな病気になっていたりする。

酸素を吸って生きる動物はみな、体が酸化していくのだから、老けていくのは自然な事で、その体とずっと一緒にいたのだから、これからも共に生きるその老いた体を頭の中だけは若いつもりでいる脳という自分と結びつけて、ああでもない、こうでもないと、鞭をうって生きるのだ。


どんなに年老いても、今まで知らなかった事を知った時の新鮮さは若い頃と同じで、泣いたり笑ったりも、若い頃と変わらない感覚なような気がする。


若い頃の強引さは無くなり、落ち着いて判断できるようになる。若い頃の不安は、時間と共にどうでもよくなる。若い頃かけた迷惑は、今若い人からもらうけれど、それに腹を立てている自分はいない。あぁ、若い頃の自分と同じだなぁ、と思えれば、笑える事ばかりかもしれない。


人生には必ず通る道がある。

必ず通るとわかっているなら、どうやって楽しくその道を歩くかだと、僕は思っている。

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