片付け
子供の頃から物には家があるという考え方をする癖がある。
筆箱から取り出して、鉛筆やペンを使う。
使い終わったらまた筆箱に戻す。
この流れが、例えばこうなる、、、
ある日のこと、鉛筆君は今日も筆箱という家をでて、仕事に出かける。彼を手にしたのは、小さな子供、沢山絵を描いて、そして書き終わったところで、仕事が終わる。同じ家に住む、消しゴムさんも顔を真っ黒にして、となりで仕事を終えた達成感に浸っていた。そして、その子が鉛筆君をとり、筆箱という家に帰してくれた。消しゴムさんもその後同じ家に帰ってきた。
お疲れ〜
その日の夜、その子のお母さんが、夕飯を作っている。色々な食材が、大きいお皿や小さいお皿に乗って、食卓に運ばれる。お皿君達は今日も食器棚というマンションから仕事に向かう。いつも忙しい取り皿さん。奥の方に居て、時々仕事をするワイングラス氏。このマンションは色々な食器が所狭しとならんで生活している。家族の食事が終わり、お母さんがお皿達を洗って、拭いて、食器棚へ。次つぎと、お皿君やお椀さん、茶碗さんや、湯呑み君が帰ってきた。
ただいまー。
おかえりー。
お疲れ様ー。
家族が眠りにつく。
電気が消えて、筆箱の家や、食器棚のマンションなど、他にもいろいろな物達の家もみんな眠りにつく。
夜遅く、お父さんが起きてきて、食器棚のマンションからガラスのコップさんを取り出した。
おや、ガラスのコップさん、夜勤かぁ。
お父さんはお水を飲み終えると、キッチンの流しにコップを置いて、部屋に戻っていった。
ガラスのコップさん。
帰宅は朝になりそうです。
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