初出演でした

御茶ノ水NARU。このお店には初出演でした。16年前、お店で行われているジャムセッションに参加して以来です。お金も無かった頃なので、時々地下に降りる階段のあたりで扉から漏れる音を盗み聞していました。昨日は初めて演奏する場所に初めて演奏するグループだったので、早めにお店に行こうと思いリハーサル時間の30分前に到着。お店に入ってすぐに、懐かしい空気を感じました。セッティングを終えてコーヒーを飲む。この時間に気持ちを落ち着かせる。しかし、手は震えていた。あぁ。。緊張しているな、と実感しました。僕はいつも正直です。その正直さは、残念ながら直せない。だから体が緊張している事をしり、これはいけない、。と思いました。フルート奏者の酒井麻生代さんには大変感謝しています。こんなにも貴重な機会を与えてくれた彼女は、演奏もそうだが、人柄も僕よりも全然若いのに立派だなぁ、と思う。メンバーが揃い、リハーサルが始まり、でも緊張はとれない。

立派な侍になってから、剣を振る侍はいない。そんな事を考えていては、いつまでも剣を振る事が出来ない。未熟なりに、その時出来る限りに剣を振り続ける事で立派に成長していくのだ。

と、ある本に書いてあったのを思い出しました。リハーサルの後夕飯を食べに御茶ノ水ではいつもの様に通っていたキッチンカロリーへ。夕飯の時も手は震えたままで、太宰治の本も文章が湯気の様にふわふわして消えていく感じがして、頭に入らない。

演奏が始まり、一曲目が終わって僕の緊張はとけてきました。僕は正直者です。認められたいのではなく、僕には、共演者の為に何が出来るのか、一音一音をしっかり支え、どうしたらみんなが気持ちよく演奏出来るのか、かっこよく、最高のgrooveを、それだけだった。まだまだ未熟な自分にとって、とても貴重な時間でした。

それにしても、曲もかっこいいのと、メンバーの演奏も素晴らしかったのと、幸せな時間だったなぁ。終わった後に豚骨ラーメンを食べたからか、興奮さめやらぬなのか、夜は全然眠れず(笑)
素敵な写真もいただきました!!

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